継ぎはぎBOKKO 山の仕事着
A5判 112ページ 並製
ISBN978-4-88325-869-7 C0039
奥付の初版発行年月:2026年04月
書店発売日:2026年04月15日
近日刊行予定
写真を撮ったり、整理・聞き取りと気の長くなるような仕事をしてくださった著者の方、お手伝いをしてくださった多く方、そして保存を決めてくださった所有者の方。それはBOKKOを見て「捨てたらあかん」と叫んだことが発端でした。改めて感謝申し上げます。
継ぎはぎBOKKOとは継ぎを当て、刺し子した山の仕事着の事である。2019年、山あいの1軒の家から大量のボロ着が見つかった。BOKKOの擦り切れた表地と色鮮やかな裏地の差異に、思わず目を奪われる。1950年代まで、繕い仕事は家庭では当たり前の事だったが、BOKKOをじっくり見ていくと、布を大切に最後まで使い切るという手間ひまかけた仕事が伝わってくる。
はじめに
長着
短着
下衣
前掛け
子供服
布 端切れ 紐
戦争遺品
終わりにかえて
2018年9月の台風で、家や蔵に被害が出たため、家人が片付けをしていると、風呂敷や大きな巾着袋に入ったボロボロの衣類が見つかった。一旦集落のごみ捨て場に捨てたものの、それをひとづてに知った女性にそれらの価値を説かれ、残すことに決めた。仕事着など53点、下衣25点、下着類12点、子供服35点、その他、前掛け、大きな掛け布、蚊帳、大きな巾着袋、紐などである。
その2年後に蔵の箪笥2竿と長持からも、衣類が見つかった。男性の普段着と礼装、女性用の外出着・普段着・帯・紐、昭和初期の軍服一式などの遺品だった。
国指定の衣生活資料は20件ほどあるが、いずれも地域のあちらこちらから集められたものだ。1軒の家から見つかったこれらの衣類は稀に見る貴重な宝であり、後世に引き継がれていくことを願っている。なお、後から見つかった衣類は遺品を除き滋賀県立琵琶湖博物館に寄贈されている。
本書でこれらの衣類を紹介することにより、物を捨てることなく、最後まで使い切るという暮らしぶりを知っていただけたら幸いである。
(はじめにより一部)
1957年滋賀県に生まれる。
滋賀県立膳所高校卒。関西学院大学文学部史学科地理学専攻。
在学中に地理学、民俗学、文化人類学を学ぶも中退。写真撮影を生業に暮らす。
1990年にUターン。湖国再発見をテーマに、琵琶湖周辺の風土・祭礼を撮影。
近江の祭り研究所主宰、県内の飾瓦、千体地蔵を追っかけ中。
(公社)日本写真家協会会員。滋賀県野洲市在住。
著書
『滋賀花の名所12カ月』(山と溪谷社 1998)、『近江歴史回廊ガイドブック』(サンライズ出版 1997-2006)、『比叡山を歩く旅』(山と溪谷社 2002)、『週刊街道をゆく23 叡山の諸道』(朝日新聞社 2005)、『週刊京都を歩く 比叡山』(講談社 2007)、『週刊人間国宝 手漉和紙』(朝日新聞社 2007)、『川道のオコナイ』(サンライズ出版 2011)、『近江の祭りを歩く』(サンライズ出版 2012)、『竹生島 琵琶湖に浮かぶ神の島』(竹生島奉賛会 2017)、
『滋賀・びわ湖 水辺の祈りと暮らし』(サンライズ出版 2018)、『近江の瓦にみる美を訪ねて』(近江の祭り研究所 2021)、『近江湖南のサンヤレ踊り 近江のケンケト祭り長刀振り』(サンライズ出版 2023)
1961年静岡県に生まれる。
筑波大学第一学群人文学類日本民俗学専攻卒業。
筑波大学大学院図書館情報メディア研究科修了(学術博士)。
元京都服飾文化研究財団学芸員。元滋賀県立大学人間文化学部教授。
専門は服飾文化論、西洋服装史。
著書
『20世紀からのファッション-リバイバルとリスタイル-』(原書房 2012)
編著
『ファッションを考える』(丸善出版 2003)
共著
『ファッション辞典』(文化出版局 1999)、『都市の暮らしの民俗学2 都市の光と闇』(吉川弘文館 2006)、『日本生活史辞典』(吉川弘文館 2016)、『六日町史 民俗』(南魚沼市教育委員会 2021)、『身体の大衆文化 描く・着る・歌う』(KADOKAWA 2021)、『運動としての大衆文化 協働・ファン・文化工作』(水声社 2021)、『接続する柳田國男』(水声社 2023)など
共訳
『ファッションデザイナーの世界』(グラフィック社 2008)
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